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「赤毛のアン」好き男・白蓮自伝・村岡花子エッセイ集

本日は、いよいよ最終回を迎える朝ドラ「花子とアン」への疑問(爆)
「赤毛のアン」好き男、そして、柳原白蓮自伝「荊棘の実」と公卿華族
さらに村岡花子エッセイ集の感想でございます。

【「赤毛のアン」を好きな男…】

とうとう土曜日に最終回を迎えるNHK「花子とアン」
「花子とレン」「連子とデン」…などと呼ばれ
すっかり影を薄くしていたアン、赤毛のアンが
今までの罪滅ぼしのように、やたらめったら持ち上げられ
さらに、花子にソックリだの、美里に似てるだの
わざとらしく関連付けられておりますが…
そもそも…、あの本、
ほんっとうに、男のかたが読んでも面白いのかしら??

あの棒編集長として登場なさった茂木健一郎さんには
「赤毛のアン」に関する著作がございますものの
「赤毛のアン」が大好き、と発言する男子は
少なくとも、あたくしの周囲には皆無。

と申しますか、そもそも、知らない…
日本人でも英国人でもアメリカ人でも中国人でも
わたくしの周囲におりました男はみな
「赤毛のアン」を読んだことがあるどころか
存在すら知らなかったのでございます!

「赤毛のアン」
「若草物語」
「あしながおじさん」
これは、昭和時代の日本の少女にとっては
嫁入りの際のパール3点セットのような
「北米少女文学3点セット」でございましたが
このどれか一冊でも読んだことがある男は、
周囲には、皆目おりませんでしたわ…

唯一、若草物語は
映画で、エリザベ・テイラーが四女を演じているので、
かろうじて知名度ゼロではなかったくらい…

それに、あの「赤毛のアン」の内容、、、
ほんっとに、若い男が読んで
「魅力的」だの「面白い」だの
ハマるようには、どうしても思えないわ…。
だって、どう考えても
少女が自分を投影して読むような内容じゃございませんか?

まぁ、
あの「花子とアン」に出てくる英治だったら
「花子さん、ボクは、これを読みながら最期の日を迎えたい」
と言う、
いえ、言わされるでしょうが
世間一般の男子は、好きな女の子から贈られた、とか
好きな女の子が読んでた…くらいで、やっと読み始めても
すぐ萎えているように思えてなりませんわ…。

【 村岡花子エッセイ集と童話集「たんぽぽの目」】

この半年「花子とアン」を見続けて参りまして
つくづく感じますのは…
史実の方が、お気の毒…ということでございますが
同時に、NHK朝ドラ「花子とアン」の最大の功労は
ドラマ化が、きっかけになり
多くの村岡花子さんや柳原白蓮さん関連の本の人気が高まったり、
新たに出版・電子書籍化されたことでございます。

「花子とアン」の脚本に唖然となさった方々には
特に
村岡花子さんのエッセイ集3冊と
柳原白蓮さんの自叙伝「荊棘の実」
そして
ノンフィクションである
「娘が語る白蓮」( 宮崎蕗苳 )
「アンのゆりかご」( 村岡恵理 )
「白蓮事件」( 永畑道子 )
強く、おすすめ申し上げます。
村岡花子さんの童話集「たんぽぽの目」も
児童文学がお好きな方、
大正時代や明治時代の日本語がお好きな方に
おすすめ申し上げます。

村岡花子エッセイ集と童話集と白蓮自伝小説は
装丁も中身に合わせ大正ロマンにあふれた物になっており
出版社の心づかいが嬉しくなりますわ…。

エッセイ集は、大正時代から昭和時代まで
あちらこちらで発表された非常に短い随筆が集められており、
ちょこちょこと待ち時間などにiPhoneなどで読むのにも最適。
これを読めば読むほど
「花子とアン」を見て、あれが村岡花子だと
誤解なさるかたが、いないようにと願いますわ…。
あまりにも、お気の毒…(涙)。

【 柳原白蓮「荊棘の実」に描かれた公卿華族 】

それから、
柳原白蓮自伝「荊棘(いばら)の実」
これは、白蓮さんが、自伝ではあるけれど
実在の方に迷惑とならぬように小説の形式をとった
と書かれておりますが、そのおかげで
会話や人物描写が素晴らしく写実的、
記録文学としても優れております。

特に、白蓮が養女に行く北小路子爵家の
公家としての矜持、京都ことば、慣習は、
これだけで一読の価値がございます。

白蓮の養父母である北小路子爵と夫人のコトバを、
ごくごく一部だけ抜粋いたしますと…

「また澄子(蓮子・燁子)が阿呆いいよる、わしらの住む家は
たとえあばら家でも御殿に違いないわな。
なあ、覚えときや、
いかに高禄の大名でも、大名は大名じゃ。
彼等の家を御殿とはいわぬ、おやしきというのじゃ、
公卿と大名とは第一身分が違う」

「なあ、澄子や、あんたがそないに華族学校へ行きたいんなら、
あげてあげるからもう泣かんとおきやす。
その代わりええか、家は科戸さんみたいに
新華族やないのやから金持ちではあらへん、
それじゃによって毎日俥で通わせることはできませんえ、
どんなに道は遠うてもあんた歩いてゆきますかい?」
「そんなら小石川の登美子のところまでは
女中をつけてあげますよってに、それから先は
二人して歩いてゆくのえ、よいかえ、
着物じゃなんじゃかじゃいうても新華族の人の真似はできませんえ、
うちは新華族やないもん。」

「あの御維新当時ほど愉快なことはなかったな、
なにもかもがひっくりかえってしもうたんや。
我々公卿は長年の圧迫から放たれて、あんな嬉しい時節はなかったな。
第一な、東京へ来てみると、美しい旗本の娘なんかが、
いくらでもわしらの自由になったもん。」
「そりゃ、ええ娘どもがたんといたぞ。昨日までは
大勢の家中や女中に侍ずかれていたものじゃもん、
どこか品が違うわ、美しいのなんのって、そういう娘どもが
みなわしらの思うがままになりよったもん」

(爆)爺さん…(爆)

【 一応、ドラマはフィクションではあるものの…】

この本は昭和3年に出版されたもので
村岡花子さんが後書きを書かれております。
ドラマでも描けばよかったのに…

ちなみに、この自伝は、白蓮が生まれてから白蓮事件の直前までで
終わっておりますが、ここまで一気に読み終えて
ますます、あの「花子とアン」は
白蓮だけでなく柳原伯爵家、特に、あの兄夫婦(爆)にも
宮崎龍介にも、不公平なドラマであったと痛感いたしましたわ…。

いかに、ドラマはフィクションとはいえ…
子どもの死などイヤな所だけは史実通りで
史実モデルのいる登場人物たちの素晴らしい行動や
思想、複雑な感情は、一切、無視されており
ある意味、悪趣味にさえ感じてしまいました…(涙)

それでも、明治・大正を時代背景とするドラマは
着物やインテリアなど、見るだけでも楽しく、
視聴率はが高くなるのも当然かもしれません。
その意味でも、
現代劇であった「あまちゃん」の脚本とドラマの出来は
今作とは比較にならない飛び抜けて秀逸なものであり
あれで朝ドラへの期待度が高まってしまったのでございましょう…。

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